湿気だけではありません。乾燥し過ぎもピアノには大敵です。

2016/11/28 掲載
 
湿気がピアノに良くないというのは周知の事実ですが、実は乾燥し過ぎも良くないって知っていますか?

 


ダメージは湿気より乾燥のほうが大きい
 
湿気の影響を受けるとピアノは木材やフェルトが膨らみ、動きが悪くなります。
音が出なくなるなど演奏に大きな支障が出て困りますが、膨らんだ部品は「削る」「潰す」「潤滑剤を塗る」ことなどで比較的簡単に修理ができます。
一方乾燥の影響は軽度のものだと「ネジが緩む」「接着が剥がれる」など簡単に対処できるものもありますが、
重度のものでは「部品が痩せてグラグラになる」「木が割れる」など、部品の交換が必要だったり、ピアノ本体に大きなダメージを与えるものも多くなっています。
演奏に支障が出やすいのは湿気ですが、より怖いのは実は乾燥なんです。

 
過乾燥の原因
 
乾燥しすぎる原因はいくつかあります。
まずはどんなピアノでももれなく影響を受けるのが空気の乾燥です。
この季節、手や肌がカサカサになるように空気が非常に乾燥しています。
ピアノに保湿クリームを塗ることはできないので、加湿器でお部屋自体を潤わせる必要があります。

置き場所によっては暖房器具の風や熱によって乾燥しすぎている場合もあります。
これからピアノを設置される場合はなるべくエアコンの風が当たらない場所、床暖房の熱の影響を受けないお部屋を選んでください。
すでに影響を受けている場合は風向きを調整したり、床暖房の熱対策のパネルなどが有効です。

直射日光も非常に乾燥のダメージを与えます。
少しでも日が当たっている時間帯があれば、できるだけカーテンなどで防ぐようにしてください。
日光が当たっていると一日の中の温度変化も大きいため、ピアノにはかなりのダメージを与えます。
 
 
加湿器の方式
 
除湿機と同じように加湿器にもいくつか方式がありますが、おすすめは「気化式」もしくは「ハイブリッド式」です。
「気化式」は水を含ませたフィルターに風を当てて加湿する方式です。
「ハイブリッド式は」はそれに加え温風も出るようになっていて、気化式より加湿力が高く、出てくる風も冷たくなりにくくなっています。
温風が出る分、ハイブリッド式の方が消費電力が高くなっています。

逆にピアノに適さないのは「スチーム式」です。
加湿力が高く蒸気で加湿するので衛生的ですが、結露しやすく、弦が錆びたりと逆の問題も起こってしまいます。
また、ピアノのために24時間加湿をしようとすると、電気代も高くつきます。
それと価格が安くデザインもおしゃれなものが多く一時期流行った「超音波式」。
これはピアノに限らずですが、衛生面からも加湿力からもオススメできません。

 
加湿器の選び方
 
加湿器は除湿機と違い湿度設定が出来る機種も多いので、「気化式」か「ハイブリッド式」で、価格、加湿力、デザイン、消費電力などで比べてご自分の環境に適したものを選ぶのが良いと思います。
そしてもう一点大事なことがお手入れのしやすさです。

加湿器は内部を湿らせてつかうという性質上、菌や汚れが発生しやすく、こまめなお手入れが必要です。
1週間ごとにはここまで外して水洗い、2週間ごとにはここまでバラして、1ヶ月に一回は全部開けて・・・
など、結構頻繁に清掃をしないといけないものが多いんです。

ほとんどのメーカーのウェブサイトで説明書が見られるので、ご購入前にはどういったお手入れがどのくらいの頻度で必要なのか、果たしてそこまでできるだろうか・・・というところはぜひ確認してください。
私自身買ってから、こんなに頻繁にやるの!?とちょっと嫌になりましたので・・・

おすすめの加湿器
(価格などは2016年11月28日現在の情報です)

DAINICHI/HD-5016

DAINICHI製品情報
木造8.5畳/プレハブ洋室14畳まで
実売価格 16,000円前後

 
効果的な使い方
 
ピアノにとっては湿度の差が大きいことも負担になります。
理想は24時間一定の湿度になることですので、50%もしくは60%に設定をして24時間運転をし、
可能な限り50%〜60%のあいだを保つようにしてください。
特に小さなモデルはタンクがすぐ空になり運転が止まってしまいますので、寝る前やお出かけの際はなるべく水を満タンにするよう気をつけてください。

参考(ピアに適した温湿度について)

 
ピアノは年間を通した温湿度対策を
 
夏には湿気対策、冬には乾燥対策と、ピアノには季節によって真逆の湿度対策が必要です。
なかなかすぐに環境を整えるのは大変だと思いますので、まずはぜひ温湿度計を置いて
ピアノの置かれている環境がどうなっているかチェックしてみてください。

調律の際には環境対策のアドバイスもさせて頂きますので、お気軽にご相談ください!



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